「パクリ」はどうしようもない事態を招く
Webサイトを構築する際に絶対に必要になるものがあります。それは「コンテンツ」です。そのコンテンツを閲覧するためにユーザーはそのサイトに訪れるのです。サイトがサイトとして存在するためには、それを構成するコンテンツが必ず必要になるのです。
ですが、なにもない状態からコンテンツを用意することは困難です。どのようなサイトを構築するのであれ、「無」からコンテンツを生み出すことは大変な労力を必要とします。そのサイトのテーマに沿った専門知識を有していて、ライティングが得意だったとしても、ひとつの満足いくサイトとしてのボリュームを揃えるまでには大変な時間がかかるでしょう。そして、Webサイト、それもポータルサイトである以上は更新しないわけにはいかないのですから、その後も同じ労力をかけることになります。
そこで絶対には陥ってはいけないことがあります。「他のサイトのデータの盗用」です。他のサイトからテキストデータ、画像データ、動画のデータなどをダウンロードし、自分のサイトに掲載するという行為です。現在ではそのようなことは残念ながらできてしまいます。自分のサイトのコンテンツも同様です。他の人に盗用される可能性はあります。ですが、そのように盗作されたサイトを現在の検索エンジンは見分けることができるのです。
これらの「盗用」という行為は、検索エンジンに対して不正に情報を与え、検索結果の順位を不正に操作することに等しいのです。盗用されたオリジナルのサイトとコピーされたサイト、ユーザーにとってはどちらでも同じ情報が得られるため問題ないように見えますが、そのコンテンツの関連キーワードの検索があった際には同じ内容の違うサイトを検索結果に表示さなければいけなくなります。もしコピーのサイトが100もあれば、100位までの検索結果がすべて同じ内容のサイトになってしまいます。それでは、検索エンジンはユーザーに対して多角的な検索結果を提案することができなくなってしまうのです。
そのような「不正に順位を上げる行為」を「検索エンジンスパム」といいます。スパムはインターネット上では「禁忌」とされる行為の総称です。他のサイトの盗用は重大なスパム行為です。技術的には簡単に実現できてしまうため、Webマスターの「モラル」に拠るところが大きいのです。このような盗作行為は、ユーザーのためを思えばまず行うわけがありませんが、自身のサイトを大きくしたい、時間をかけずWebサイトを完成させたいという気持ちが強すぎて、も目的が変わってしまうとそのような不正に手を出してしまうのでしょう。今みなさんがご覧になっているこのサイトのコンテンツは、すべて新たに書き下ろされたものです。筆者の知識を体系的にまとめたものになっています。総量はYahooなどとは比べられない量なのですが、それでも執筆には相応の時間がかかっています。
Webサイトをこのようにして構築できない場合は、コンテンツを拡充するための別の手段が必要になるのではないでしょうか。すべてWebマスター自ら書き下ろすというのが唯一の方法ではありません。自動的にコンテンツが増殖していくような仕組みも考えられないわけではありません。さまざまな選択肢があります。ですが、その選択肢の中にはWebマスターとして禁忌なものもありますから、くれぐれも「オリジナル」のコンテンツを作成するようにしましょう。