コンテンツマネジメント・システムとは
コンテンツマネジメントシステムとは、「CMS」という略称で知られるWebサイト構築のためのツールです。どのような企業でもWebサイトの担当者はいるものですが、その規模はさまざまです。Webサイトがひとつで更新頻度もそんなに高くない場合は他の業務と兼任するなど、Webサイト専属というわけではないかもしれません。Webサイト構築、Webサイト管理のノウハウを持った人材というのは近年では増加しつつあり、派遣スタッフにしても何にしてもWeb関連の仕事に従事する方はとても多いです。どのような分野でもWebサイトは必要性が認められていて、必ずといっていいほどどのような団体でもWebサイトを用意しています。そのWebサイトは更新し続ける必要もありますから、Webサイト関連の仕事というのはなくなることがないのです。
そのように重要視されるWebサイトですが、実運用はなかなか大変なものです。Webサイトの情報量やその項目が多い場合、更新業務だけでも膨大な量になってしまうのです。そしてその更新業務の大半はルーチン作業となり、生産性を感じられないものと捉えられる場合もあるでしょう。Webサイトの担当者が一人であった場合、その業務量は膨大なものになる場合が多いのですが、それでも売り上げ貢献度は高まらないという現象が起こります。すべての更新業務をWebサイトの担当者だけが行うような体制では、やがて疲弊してしまうのです。
コンテンツマネジメントシステムは、Webサイトをまるで「ブログ」のように管理する仕組みです。そこにはWebサイト管理の「エンジニアリング」はあまり必要ではなく、コンテンツを体系的に整理して把握、管理するという、いわばWebエンジニアリングとは別次元の部分に注力できるのです。それは特段特殊スキルが必要なことではなく、「整理し、管理する」という他の業務においても重要となる要素が必用なことです。ですから、Webエンジニアリングを身につけたWebの専門職の人間である必要がなくなります。コンテンツマネジメントシステムを導入すれば、Webサイトの管理が「開かれたもの」になるのです。
これをポータルサイトの運営に置き換えてみると、ポータルサイトは「コンテンツが命」ともいっていいほどその管理と更新が重要なファクターですから、その膨大な情報量をWebの専門職の人間だけが管理するということは人材の確保やコストの面において不利になるのです。ですが、コンテンツマネジメントシステムであれば、そのような専門性が取り払われるために、人材確保の幅も広がり、大規模コンテンツを人海戦術で整理するということも用意に行えるのです。Webサイトにおいてそのエンジニアリングは大切ですが、それはあくまでもWebマスターサイドのはなしです。どのブラウザでも整って見えるように調整することや、みやすい配置、フォントのサイズ、色などは、「当たり前」のことであってユーザーに対しては大前提の配慮です。
ポータルサイトで本当に需要なコンテンツ部分の管理は、このコンテンツマネジメントシステムを用いることで共有や「見える化」が容易になります。ライターや編集者が自身で用意したコンテンツをWebサイトに登録することも可能になります。コンテンツ管理が最も重要なポータルサイトにおいて、コンテンツマネジメントシステムはとても有用性のあるツールといえるでしょう。